ペルーの治安

ペルーの治安は日本に比べると悪いと言えます。観光客が一番被害に遭いやすいのは、スリ、置き引き、ひったくり、強盗です。

最近の犯罪傾向

・特にリマ市内において、拳銃を使った強盗・窃盗などの財産犯が増加し、手口も凶悪化の傾向にあります。スリ、ひったくり、置き引き等のほか、いわゆる短時間誘拐事件(金銭目的の短時間の身柄拘束)や、銀行又は両替商で現金を引き出して多額の現金を所持していると思われる人などに目を付けて、グループで追跡し強盗におよぶマルカと呼ばれる強盗事件も増えています。

・パソコンやカメラ、携帯電話等の電子機器を狙った犯罪も増えています。特に、カフェのWi-Fiエリアでパソコン等を使用する客をターゲットにした強盗や観光地でのカメラの窃盗事件が多発しているため、電子機器等を持ち歩く際は十分注意してください。

・強盗
最近では、深夜移動の長距離バスを狙った強盗事件が多発しており、乗客の貴重品を全て奪った上で数時間後に解放するといった事件が発生しています。また、飲食店に犯行グループが武器を携行して侵入し、居合わせた客の所持品を奪う事件や、ペルーと隣国との国境付近を陸路で通過する際のタクシー強盗事件も発生しています。犯行は、2-6人のグループによるものが多く、武器を携行していることがほとんどです。

・窃盗(スリ、ひったくり、置き引き等)
見知らぬ人から声を掛けられ、そちらに気をとられている隙に犯行仲間にカバンを奪われるケースや、突然背後からカバンをひったくられるケース、貴重品から目を離した隙に置き引きに遭うケースなどが主な被害例です。

・自動車強盗・窃盗
複数の車両に分乗した7~8人の犯行グループが、信号待ちや走行中の車を挟み撃ちにして、車もろとも強奪するケースや、被害者が抵抗して逃走を試みた際に銃撃され死亡するケースがあります。

・観光地(リマ、クスコ、アレキパ、プノ等)における一般犯罪
観光名所、宿泊施設前、バスターミナル、人通りの少ない路地裏などにおいて、特に単独旅行者が狙われやすく、深夜・早朝に限らず昼間にも犯罪は発生しています。また、空港から市内に向かうタクシーを装った偽タクシーによる強盗も発生しており注意が必要です。

・誘拐
営利目的の誘拐が増えています。この大半が「短時間誘拐」と呼ばれているもので、自動車強盗団が自動車を強奪する際に乗員を一時的に拘束するケースや、流しのタクシーを装って乗客を一時的に監禁した上、ATMを数か所回って現金を引き出させた後に解放するケースがあります。また、犯行は組織的に行われ、そのまま被害者を解放せず、身代金目的の誘拐に発展するケースや、被害者が抵抗した場合には殺害するケースもあります。外国人観光客が狙われることもあるので、空港周辺や観光地への移動の際には十分注意が必要です。

出典:
外務省海外安全ホームページ

犯罪の事例

1.強盗
・長距離バスで移動中、突然、バスに強盗団が乗り込んできて、乗客の貴重品を全て奪われた。(特に深夜移動の長距離バスがよく狙われる。)
・ペルーと隣国の国境付近にて、モトタクシー(オートバイを改造したタクシー)等を利用して国境を越えようとしたところ、人気のないところに連れて行かれ、数人の強盗団から暴行を受けた上、所持品を全て奪われた。
・銀行で現金を引き出した後、買い物に行く途中、4人組の男に襲われ、現金等貴重品を強奪された(マルカ強盗)。

2.窃盗(スリ、ひったくり、置き引き等)
・レストランで食事中に、携帯電話をテーブルの隅に置き、食事や会話に夢中になっているうちに携帯電話が無くなっていた。
・路線バス内で、旅券等貴重品の入ったバッグを足元に置いていたが、いつの間にか、バッグの中に入れていた貴重品のみが無くなっていた。
・マチュピチュ行きのペルーレイル乗車時に、旅券を係員に見せた後ズボンのポケットに入れたところ、数分後に無くなっていた。

3.自動車強盗・窃盗
タクシーで、リマ市内からホルヘ・チャベス国際空港へ向かっている途中、信号待ちをしていたところ、2人組の男にタクシーの窓ガラスを割られ、膝の上に置いていたリュックサックを強奪された(所持品を外部から見えるように携行していることが犯罪を誘発する。)。

4.誘拐
ペルー南部の観光地であるアレキパ市内において、流しのタクシーを利用して宿泊先に向かったところ、暗い山道に連れて行かれ、そこで待ち合わせていた2人組の男に首を絞められて目隠しをされた上、貴重品を強奪された。その後、8時間程監禁され、同市内で解放された(短時間誘拐)。

出典:
外務省海外安全ホームページ

犯罪に遭わないために

・犯罪を誘発するような行為(公衆の面前で財布から現金を取り出す、携帯電話を外部から見える場所に装着・携帯する、屋外でパソコン等の電子機器を使用する等)は慎み、常に周囲に対する警戒を怠らないようにする。

・高額な装飾品や衣服は着用せず、できる限り周囲に溶け込むようにする。また、深夜及び早朝に単独で外出することは避ける。人のいない場所(遺跡など)を単独で行動しない。

・空港、バスターミナル等の人の多い場所や、車・バイクなどが通る道路を歩く際は、特に貴重品はしっかり保持する(ひったくり被害や、見知らぬ人に話し掛けられている際に貴重品が盗まれてしまう被害が多発しています。)。

・レストランなどで食事をする際は、貴重品から目を離さない(目を離した隙に、置き引きの被害が多発しています。)。

・長距離バスを利用する際は、チケット購入時に身分証明書の提示が必要な信用のおけるバス会社を選択し、できる限り出発地から目的地までノンストップで走行するバスを選択する。

・長距離バスを利用する際は、深夜便の利用はできる限り避ける。

・タクシーを利用する際は、流しのタクシーは利用せず、宿泊施設等で安全な無線タクシーを手配する。また、タクシー運転手が強盗を働くこともあるため、手配の際は車両ナンバーや運転手名をあらかじめ確認しておく。

・空港からの移動に際しては、ホテルのピックアップ・バスや、空港内にカウンターを設置している会社のタクシーを利用する。観光地であっても空港の敷地外で客待ちしているタクシーは、強盗や短時間誘拐の危険性があるため利用しない。

・タクシー等に乗車している際は、貴重品の入ったバッグ等は足元に置くなど外部から見えないようにする。停車時は周りへの警戒を怠らないようにする。

・4つ星以上のホテルでは、比較的防犯対策はしっかりしているが、3つ星以下の宿泊費の安いホテルでは、防犯対策・安全面が必ずしも十分ではないところがあるため、宿泊場所を決める際は安全面を重視する。

・隣国との国境では、税関職員を装った者が麻薬検査と称して貴重品を出すよう指示し、財布などから巧妙に現金を抜き取られることや手数料として現金を要求するなどの犯行も報告されているので十分注意する。なお、国境通過の際に手数料等を支払う必要はない。

・誘拐から自分自身と家族の安全を守る心構えとして、「目立たない」、「用心を怠らない」、「行動を予知されない」の三原則を念頭において行動する。(誘拐対策パンフレット(http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html )もご参照ください。)

出典:
外務省海外安全ホームページ

ペルーの渡航情報(危険情報)

●以下の地域:「渡航の延期をお勧めします。」(継続)
・フニン州東部 ・ワンカベリカ州北部 ・クスコ州西部 ・アヤクチョ州北部 ・ワヌコ州北部 ・ウカヤリ州西部 ・サン・ティン州南部

●以下の地域:「渡航の是非を検討してください。」(継続)
・ワンカベリカ州中部 ・アプリマック州北西部 ・ワヌコ州北西部 ・アンカシュ州北部 ・ラ・リベルタッド州東部 ・クスコ州北部 ・フニン州北部 ・パスコ州東部 ・アヤクチョ州北中部 ・アマソナス州コンドル山脈のエクアドルとの国境地帯

●以下の地域:「十分注意してください。」(継続)
・リマ州リマ市(首都)及びカリャオ憲法特別市 ・パスコ州西部 ・フニン州西部 ・ワンカベリカ州東部及び中部 ・アヤクチョ州中部 ・アプリマック州北部 ・ウカヤリ州西部の一部 ・ワヌコ州南部 ・ラ・リベルタッド州東部 ・アンカシュ州北部の一部 ・サン・マルティン州北部 ・カハマルカ州北部及び中部 ・ピウラ州東部 ・ロレト州西部、北部及びコロンビアとの国境地帯 ・リマ州南部 ・イカ州北部

なお、主要な観光地(クスコ,マチュピチュ,ナスカ,プノ,アレキパ,トゥルヒーヨ等)には現在危険情報は発出されていません。

出典:
外務省海外安全ホームページ

緊急連絡先

■在ペルー日本国大使館
住所:Avenida San Felipe 356, Jesus Maria, Lima, Peru (Apartado No. 3708)
電話:(国番号51)1-219-9500
執務時間外:(国番号51)99992-1251
FAX :(国番号51)1-463-0302
ホームページ: http://www.pe.emb-japan.go.jp/inicio_jp.html

■緊急時
・警察(緊急時:犯罪に巻き込まれたような時)
電話:105

・観光警察(Polocia de Turismo)
1.住所:Av.España S/N(Ex Prefectura de Lima)
電話:(国番号51)1-423-3500
2.住所:Calle General Vidal 230, Miraflores
電話:(国番号51)1-715-6554

・消防、救急車
電話: 116

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