エリア:パレルモ(シチリア) ジャンル: 観光名所・旧跡
オリジナルは9世紀、パレルモを支配していたアラブ人太守の命により建設された建物だ。その後、ノルマン王ルッジェーロ2世がこの建物を居宅と定め、大改築を行いアラブ・ノルマン様式の王宮となった。
16世紀にはスペイン副王に、18世紀から19世紀初頭にかけてはブルボン家に、宮殿として使われた。重なる改築のため、ルッジェーロ2世時代の隆盛を偲ばせるのは、ごく限られた場所だけだが、その華やかさは必見。
まずは、ルッジェーロ王の間。壁から天井までを覆い尽くす黄金のモザイクは、ただただまばゆいばかり。エキゾチックなアラブ風の装飾文様や、動植物をモチーフに、狩猟の様子を描いたモザイク画は、宗教的な題材よりも親しみやすいかもしれない。どこか愛嬌のある動物の表情は、見ていて楽しい。またファサード右手にあるピサーナの塔も、ノルマン時代の名残を見せる貴重な部分だ。
現在、この建物はシチリア州議会場として使われている。議会場も見学コースに含まれているが、議会の行われている日はパラティーナ礼拝堂以外の見学が不可となるので注意が必要だ。
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