エリア:ナポリ:その他市内 ジャンル: 博物館・美術館
16世紀には兵舎として、17世紀から18世紀には大学として使われていた建物を、博物館・図書館として使用するために改装。1816年にオープンした当初は「ブルボン王博物館」という名前であり、その名の通り、ブルボン家のコレクションとポンペイやエルコラーノの発掘品の展示が目的だった。1860年、イタリア統一運動によりブルボン朝が倒されると、名称を「国立博物館」と改名。その後、蔵書や絵画類が国立図書館やカポディモンティ美術館に移され、遺跡や古美術品に特化した博物館となった。。世界でも指折りの、古代ギリシャ、古代ローマのコレクションを誇っている。
一階はブルボン家のカルロ王が母のエリザベッタ・ファルネーゼから相続したファルネーゼ・コレクションを中心とした古代彫刻や宝飾品が展示されている。
見のがしてはならないのは、カラカラ浴場で発掘された紀元前4世紀の2つの彫刻、『ファルネーゼのヘラクレス』と『ファルネーゼの雄牛』。後者はミケランジェロが修復している。また軽やかな衣を身にまとった『ファルネーゼのフローラ』も必見だ。調度品の中では、瑪瑙に神々の宴の様子を浮き彫りにした『ファルネーゼの杯』が見物。
中2階(Ammezzata)にはポンペイやエルコラーノから出土したモザイクが、2階には同様のフレスコ画が展示されている。『アレクサンドロ大王の戦い』(Battaglia di Isso)を初め、『悲劇の仮面』(Maschera tragica)、『魚図鑑』(Catalogo di pesci)など、迫力あるモザイクに圧倒される。
また長いこと修復のために閉鎖されていたフレスコ画の展示室にも必ず立ち寄りたい。『三美神』(Le tre Grazie)、フローラ(Flora)なども見のがせない。
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