シチリアへ行ったら これを食べよう!

ギリシャ人、アラブ人、スペイン人、フランス人と、様々な民族に支配されてきた歴史を持つシチリア。その痕跡は食文化にも色濃く残されています。

シチリア料理に欠かせない食材は、ケーパー、フェンネル、オレガノなど、乾いた土地でも育つ植物。アーモンドなどのナッツ類もよく使われます。また、さまざまな料理にカリカリに煎ったパン粉をかけるのも、シチリアならでは。パスタなどにパラパラとパン粉! 驚きの組み合わせですが、これがパルミジャーノに引けをとらないおいしさです。

カポナータ

夏野菜をトマトで煮込んだ料理には、フランスのラタトゥユなどもありますが、シチリアのカポナータはお酢とお砂糖で甘酸っぱく仕上げたもの。材料はナスがメインです。冷たくひやしたカポナータは、夏の前菜の定番です。

イワシのパスタ Pasta con le sarde

イワシ、フェンネル、レーズン、松の実、アンチョビなどをパスタと和えた(ブカティーニという穴の開いたパスタを使うことがほとんど)シチリアならではのパスタ。カリカリにローストしたパン粉をふりかけて食べるのがミソです。シチリアを旅したなら、まずは試したい逸品。一度食べたら、忘れられなくなる味です。

ノルマ風パスタ

トマトソースで和えたパスタに揚げナスを載せたパスタ。バジリコの緑とリコッタチーズの白が色を添えます。
ここシチリアでは、このパスタを alla melanzane(ナスの)ではなく alla norma(ノルマ風)と呼びます。これはカターニャ出身の作曲家ベッリーニのオペラ『ノルマ』にちなんでつけられた名前だそう。ベッリーニの『ノルマ』のように完璧な美味しさ、という意味だそうです。そんなに美味しいと聞けば、試してみたくなりますよね。

子牛のマルサラソース

マルツァパーネ

アーモンドの粉に砂糖を加えて、本物の果物や野菜そっくりに形作ったお菓子。トルナトーレ監督の『みんな元気』で、お父さんが子どもたちへのおみやげに買っていたお菓子です。あまりにも精巧で食べてしまうのがもったいないように思えますが……。シチリアっ子の間では手みやげとしても定番です。

カンノーロ

薄い生地を筒状に揚げ、中にリコッタチーズをベースにオレンジピールやチョコチップを混ぜたクリームを詰め、上から粉砂糖をたっぷり。
映画『ゴッドファーザー』に何度も登場するのが、このカンノーロ。シチリア人が愛してやまないお菓子です。

カッサータ

シチリアを代表するお菓子の東の横綱がカンノーロだとすれば、西の横綱は間違いなくこのカッサータ。
リコッタチーズのクリームをスポンジ生地ではさみ、アーモンド粉を練って作るマジパンで周囲をぐるり。そして上からグラス(糖衣)をかけてドライフルーツで飾り付け。あまーい、あまーいお菓子です。

アランチーノ

シチリアのライスコロッケ。ベースのお米は、サフラン風味やミートソース味。まん中にはモッツァレッラやカチョカヴァッロなどのチーズが詰められており、熱々を頬張ると、とろーりと溶けだします。げんこつくらいの大きさがあるので、ボリュームもたっぷりです。

日本では「アランチーノ(複数形:アランチーニ)」の名前が浸透していますが、パレルモでは「アランチーナ(複数形:アランチーネ)」と呼ばれます。またパレルモでは12月13日のサンタ・ルチアの日に、アランチーネを食べる習慣があり、人気のバールや総菜屋さんのアランチーネは、あっという間に売り切れてしまうそうです。

SNSでシェア!

このエントリーをはてなブックマークに追加