美しい風景、穏やかな気候。画家のアトリエに適したプロヴァンス

プロヴァンスの芸術家といえばモネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホなどが挙げられます。かのセザンヌはエクス・アンプロヴァンスにて生まれ、他の画家は主にパリから晩年に移り住みました。彼らは主に”En plein air(仏語:屋外の/in open air)”という屋外で絵を描くスタイルで作品を作り、印象派と呼ばれています。彼らの絵画はまるで描かれた場所に居たかのように感じさせてくれることでしょう。閲覧は貴重な個人的な美術館や画家の自宅のアトリエの訪問によって楽しむ事ができます。是非画家のあとを辿り、アーティストが愛した実際の風景に会ってみましょう。

ポール・セザンヌ(1839-1906)

セザンヌは1839年1月19日にエクス・アン・プロヴァンスにて生まれ、父が銀行員であった為ブルジョア一家で育ちました。彼は初め陶器、果物、服を使った静物画を描きます。彼の作品の静物画、肖像画、そして油絵の風景画、しばしば線画は私達の概念に感銘を与えてきました。故郷、エクス・アン・プロヴァンスでは彼が亡くなるまでの4年間使用した家を”アトリエセザンヌ(Atelier Cezanne)”として公開されています。イーゼルから彫像までの絵に使う道具が展示されていますのでセザンヌの制作状況に触れる事ができるでしょう。

アトリエセザンヌ(ATELIER PAUL CEZANNE)
■住所:9, avenue Paul Cézanne- 13090 Aix-en-Provence
■Tel:04 42 21 06 53
■Fax:04 42 21 90 34

■営業時間:
<10月1日~3月31日>
10:00-12:00, 14:00-17:00
○16時から英語のツアー開催

<4月1日~6月30日、9月1日~30日>
10:00-12:00, 14:00-18:00
○17時から英語のツアー開催

<7月1日~8月31日>
10:00-18:00
○17時から英語のツアー開催

■定休日:1月1~3日、5月1日、12月25日、
1月、2月、12月の日曜日

■訪問は予約がおすすめです
Tel:04 42 161 161
観光局(日本語):http://www.aixenprovencetourism.com/ja/
セザンヌの家サイト:http://www.atelier-cezanne.com/anglais/

ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)

彼の絵画は普通の生活の中で幸せに暮らす人々の明るさに満ちています。ルノワールの卓越した技によって彼らは活発に話し、歌い、踊って描かれる。同じ印象派でも肖像画の作品が多いことでも知られています。1907年にカーニュ・シュル・メールに移動した時、ルノワールは66歳でした。彼はそこで現在「ルノワール美術館(Renoir Museum)」である農場を購入していたのです。美術館には実際に毎日使われていた全ての装飾、家具等が展示されています。アトリエにも訪問する事ができ、そこには真珠色をよく使った時代からカーニュで暮らす期間までの11点の絵画(オリジナル)が飾られている。彼の彫刻やスケッチ、リトグラフ、身の回りの品々と共にご覧ください。

ルノワール美術館(RENOIR MUSEUM)
■住所:Chemin des Collettes 06800 CAGNES SUR MER
■Tel:04 93 20 61 07
■Fax:04 92 02 47 39
■観光局:www.cagnes-tourisme.com

■営業時間:
<6月~9月>
10:00-13:00, 14:00-18:00

<10月~3月>
10:00-12:00, 14:00-17:00

<4月~5月>
10:00-12:00, 14:00-18:00

■:定休日
火曜日、1月1日、5月1日、12月25日

ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(1853-1890)

パリでの生活に疲れたゴッホはアルルに移り、ポスト印象派・ゴーギャンと共に画家としての新たな生活を始めました。南フランスで描いた有名な作品”ひまわり”は彼の強く鮮やかな色が明るい太陽を表します。しかし次第にゴッホは自分の左耳の一部さえを切断するよう導いた、彼の病気によって引き起こされる行動不能状態に苦しめられるようになります。1889年、ゴッホはサン·レミ·ド·プロヴァンスにあるサンポール病院(Saint-Paul hospital)に入院しました。療養中もゴッホは彼の部屋から見た風景や庭の絵の多くを描いています。現在この場所は公開されており、彼の画家としての喜びと病人としての悲しみの大きな違いを見ることができるかもしれません。

サンポール病院(Saint-Paul Hospital)
■住所:Avenue van Gogh Saint-Rémy-de-Provence
■Tel:04 90 92 77 00

■営業時間:
<夏期>9:00-12:00, 14:00-18:00
<冬季>9:00-12:00, 13:00-17:00

■定休日:無給

■入場料:
<大人>€3.80
<学生、13-16歳までの子供>€2.80
<12歳以下の子供>無料

アンリ・マティス(1869-1954)

フランス北部で生まれたマティスはプロヴァンスに移った後、ルノワールと共に彼の絵画の光の反射を学び27年間もニースで暮らしました。彼の技法はフォーヴィスムから大胆な印象まで様々に変更されていますが、例え細かく描かれていない場合でも作品は彼の鮮やかな色をしっかりと表しています。ニースのシミエには作品の多くを収蔵する「マティス美術館(The Matisse Museum)」があり訪問可能です。内部ではとりわけ彼がここで暮らしていた時の作品や彼の個人所有の物を展示しています。1954年に亡くなった時、マティスはシミエの墓地に埋葬されました。

マティス美術館(THE MATISSE MUSEUM)
■住所:164, Avenue des Arènes de Cimiez 06000 Nice
■Tel:04 93 81 08 08 (インフォメーション)
■Tel:04 93 53 40 53 (管理局)
■Fax:04 93 53 00 22
■E-mail:musee.matisse@ville-nice.fr
■サイト:http://www.musee-matisse-nice.org/

マイク・シャガール(1887-1985)

マイクシャガールはロシア系ユダヤ人の芸術家でありイディッシュ語の作家でした。彼はユダヤ人文化とモダンアートを組み合わせる事によって独創的なスタイルを開発した人物です。南フランスに移り住んだ際の彼の作品は、鮮やかなラインと色によって力溢れる、そして楽しさが感じられる表現が際立っている。作品は絵画だけにとどまらず彫刻、陶磁器、ステンドグラスなどの分野に及びました。ニースには「国立マルク・シャガール美術館(National Museum Marc Chagall)」があり訪問可能です。ファンタジーたっぷりの、彼の芸術を知るには非常に興味深い博物館へどうぞお越しください。

国立マルク・シャガール美術館(National Museum Marc Chagall)
■住所:Avenue du Docteur Ménard 06000 Nice
■Tel:04 93 53 87 20
■Fax:04 93 53 87 39
■サイト:http://www.musees-nationaux-alpesmaritimes.fr/en/chagall/

パブロ・ピカソ(1881-1973)

有名なスペイン画家は晩年の30年間をムージャン(カンヌの北に位置する自治体)からコートダジュールまでのプロヴァンスで過ごしました。キュビスム(様々な角度から物を捉え表現した主義)の創始者の一人として知られており、その抽象的な絵は多くの立方体と不規則な形で成り立っています。彼の並外れた才能は一つ一つの感情を捉えるテクニックです。実際に彼の絵画は、たとえ色の強いタッチで描かれていたとしても私達に見える感情を示している。アンティーブのグリマルディ城にあるピカソ美術館(Picasso Museum)では彼の絵画やドローイングを鑑賞可能です。彼の妻ジャクリーンが1990年に亡くなった際寄贈された、ピカソの245作品が展示されています。

ピカソ美術館(Picasso Museum (グリマルディ城内)
■住所:Place du Chateau, Antibes 06600
■Tel:04 92 90 54 20
■Email:contact@vrmag.org

■営業時間:
<9月16日~6月14日>
10:00-12:00, 14:00 -18:00
<6月15日~9月15日>
10:00-18:00
※チケット売り場は17:30まで

●7、8月の営業時間:
水・金:20:00まで
火-日:10:00-18:00 (内12:00-14:00は昼休み)
※チケット売り場は19:30まで

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